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食物負荷試験って、なんで必要なの?

[2016年01月07日]

食物負荷試験(チャレンジテスト)は知っていますか?

食物アレルギーのお子さんの診察中にお母さんに質問すると、「知っています」とお答えになる方は約半数。我々アレルギーを専門にしている人間からすると「予想以上に知らないんだな~」という感想ですが、みなさんはどうでしょう?

近年、食物アレルギーが時に命を奪うほどの症状が出る可能性のある病気だという認識が一般にも知られてきています。もちろん症状には軽度のじんま疹から血圧が下がるものまで人によって程度は違います。

そんな中、食物負荷試験の必要性についても再認識されてきております。

では、食物負荷試験の意義を考えてみましょう。

食物負荷試験とは、簡単に言うと少しずつ医療機関でアレルギーの原因となる食品を食べていく検査です。検査の目的は診断の為時間が経って食べられるようになっているか確認するための大きく2通りです。最大のメリットは食物負荷試験は医療機関で行うので、症状が出たときにすぐに対応が出来ること。

では、食物負荷試験をしないとしたらどうなるでしょうか?選択肢は2つ。①そのままずっと食べずに過ごしてゆく ②こわごわ、自宅で食べさせてみる

どちらも問題ですね。①の「そのまま食べずに過ごしてゆく」というのは、治っているかもしれないお子さんがずっと食事制限を強いられると言うことです。給食や外食などでずっと神経を使い続けなくてはいけません。②の「こわごわ、自宅で食べさせてみる」は、運が良ければ症状が出ませんが、もし運が悪く重度の症状が出たらと思うと正直怖いです。

血液検査は参考値です。以前に食品を摂取して明らかな症状が出たお子さんについては、血液検査の数値が低くても絶対に症状が出ないとは言えません。あくまでも検査は参考値です。症状がでないだろうと思って負荷試験をしても約2割程度は何らかの症状が出てしまいます。時に予想以上の症状が出てビックリすることもあります。食物負荷試験を日常的に行っている我々でもヒヤヒヤする事があるのです。なかなか親さんに自宅で食べてみてくださいとは言えません(注意:これはあくまでも食物アレルギーと診断されていた場合です。自己判断で摂取を中止していた場合は除きます)

食物アレルギーの管理を行う上で負荷試験は必須な検査であることが理解できたでしょうか?

 

では、食物負荷試験の方法について説明します。

食物負荷試験を行う場所はクリニック、病院です。自宅ではありません。

食べさせる量は?

患者さんの年齢、過去の症状、血液検査の経過によってどの程度まで食べるのかは違います。最初は微量から開始して20~30分ごとに食べる量を増やしてゆきます。

どの程度時間がかかるの?

通常1時間から1時間半かけて食物の摂取をして貰います。その後2時間、即時型と言って強い症状が出やすい時間帯は医療機関で経過を見ます。重度の症状が出る可能性の高い方は病院で1泊入院をして行います。

 

食物負荷試験をご希望の方はまず一度受診をしてください。診察の上負荷試験の適応かどうか判断させて頂きます。受診時は調べていればそれまでのアレルギー検査結果をご持参ください。参考にさせて頂きます。

アトピー性皮膚炎のコントロールが不良な方、喘息のコントロールが不良の方は安全のためにコントロールが付いた時点での負荷試験となります。

食物負荷試験は完全予約制です。大変混み合っており、おおよそ2ヶ月待ちです(食物負荷試験を行っている医療機関が限られているため、だいたいどこの医療機関も2~3ヶ月待ちです)。

 

注意

当クリニックでもアナフィラキシーを起こすリスクが極めて高い方について総合病院での負荷試験をお勧めしております。

(紹介先:大垣市民病院、岐阜県総合医療センター、岐阜大学、長良医療センター かな順)

また、アレルギー症状が出るか確認する試験となります。当然ですがアレルギー症状が誘発されるリスクを伴います。リスクや方向性など説明し、理解不充分もしくはご同意頂けない場合には当クリニックでの負荷試験をお断りすることもございます。

ご理解よろしくお願い致します。